海運事業の重要性
私たちの住む島国、日本という土地柄を考えると、海運事業というものは切っては切れない間柄です。
海外で作られた日用品だけでなく、木材、石油、天然ガスなど、ありとあらゆるものが船で運ばれてきます。
一時期は空に着目し空輸という形も考えられましたが、コンテナの発達や一度に運べる量など、輸送コストを考えると海運の方がはるかにコストパフォーマンスが優れています。
特に日本は島国であり、海に面した地域ばかりということで造船や船を扱う技術に関しては他の国々以上に多くのノウハウを有しています。
広島県呉市など、戦時中戦艦の造船所として利用されていた地域は日本も数多くあるなど、それを裏付けるだけの技術力は世界中で評価されているのです。
海運業の仕事とは
海運業の仕事は単純に物を運ぶだけではなく、船を扱う方法を熟知しておかなければなりません。
車と違い、海運業に使う船の乗組員は50人を超えることもあり、それぞれが専門的な技術を持ったものが乗り込んでいます。
例えば機関士。船に搭載されている機械設備やエンジン周りなど、船を運行するのには欠かせない存在です。
特に外国へ行く船は長いあいだ陸地から離れて運行することもあるので、海の上で事故になると全員の命が危うくなり、沈没する可能性だってあります。
そのため点検などをマメに行い事故が起きないようにしたり、悪い部分は修理をするといった役割りがあります。
また、航海士といった仕事もあります。
主な役割りは船の操縦、積荷の管理などです。
運行の仕方次第で他の船との衝突や、座礁の危険性があるので慎重な操縦はもちろん、積荷が無事に届けられるように常にチェックしなければなりません。
このようにそれぞれの専門家が各々の役割りを果たすことによって、安全な運行が可能となるのです。
船舶管理業務とは
海運業が盛んな呉市には船舶管理の会社もあります。
安全な運行をするためには、船そのものの管理が非常に重要になります。
特に長期の運行ともなると、一つのミスが船員全員の命に関わってきます。
そのため、船舶全体の保守点検や整備をいったことを常に必要となり、船主の代理として船舶全体を管理して機材トラブルなどがないかを点検、次回の運行時には目的に確実にたどり着けるようにするのです。
もちろん運んでいる荷物ととても大事ですが、管理をするのにも専門的な立場を交えることで、より安全に配慮しなければならないのですね。